飛鳥山3つの博物館

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醸造試験所(鹿島紡績所他)跡地

 元治元年(1864)、幕府が大砲を製造のために反射炉と錐台(砲身の穴あけ機)を設置しました。その動力用水車の水を得るために千川用水を巣鴨から分水。反射炉は完成しましたが、幕府倒壊により使用されなかったようです。(反射炉工事は中断という説あり)

 この地と水に着目したのが鹿島万平で、ここに民間で最初の紡績工場(鹿島紡績所)を設置。明治5年(1872)から操業を開始し、東京紡績に吸収合併される明治21年まで操業しました。金剛寺(紅葉寺)に「鹿島万平翁之碑」(明治38年建立)があります。

 鹿島紡績では、千川用水で水車(直径約6.2m、イギリス製)を回すだけで水は全然汚れていませんでした。渋沢栄一はこの水は紙抄きに使用可能と判断 し、この水を利用して王子に抄紙会社を設立することを決断しました。  大蔵省紙幣寮印刷局(後の印刷局抄紙部)も千川用水に着目し、抄紙会社が契約していた水の半量を召し上げ、明治9年に王子に製紙場を設置。更に、明治 13年(1880)に鹿島紡績所の隣に配合分科を設置し、日本最初の稲ワラパルプの製造を開始しましたが、明治22年に本部内(王子工場)に移転しまし た。

 更に、明治37年(1904)に大蔵省が醸造試験所を設置。平成7(1995)年に主なる研究機能を東広島市に移転し、醸造研究所と名称を変更。さらに平成13年に独立行政法人酒類総合研究所として新たにスタートし、平成16年に創立100周年を迎えました(紙) *文章は、2008年4月24日の配付資料より

場所:
東京都北区王子、東京都北区西ヶ原、東京都北区滝野川